石原元東京都知事の会見に賛否両論!批判や擁護で意見わかれる
3日、石原慎太郎元東京都知事が、日本記者クラブで会見を開き、豊洲市場移転問題について経緯などを説明した。
■裁可責任は認めるも瑕疵(かし)担保責任は認めず
「果し合いに行く侍の心境」で会見場に来たという石原元都知事は、「このような機会を与えてもらってありがたい、20日の百条委員会は待っていられない。座して死を待つつもりはなかった」などと前置き。
その後、時系列に沿って代理人が経緯を読みあげ、石原元知事が意見を述べた。
そのなかで「実務は部下に任せていた。私自身が東京ガスとの交渉にサインした覚えはありません。捺印の記憶もなく、なんらかのサインをするときに、私のハンコを使ったのでは」と発言。
瑕疵(かし)担保責任については「この問題の責任は裁可をした私1人だけではなく、行政全体が色々な形、部門部門で責任があると思いますし、それを検証することがこの問題の本質というものを明かしていくいちばん大事な術ではないかと思っています」とした。
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■速やかな豊洲移転を求める
石原慎太郎元知事は質疑応答のなかでも「都庁の総意、議会の結論を裁可した。上がってきた結論について裁可せざるを得なかった」と繰り返し発言。質疑応答のなかでも裁可責任は認めながらも「行政全体の責任である」ということを強調している。
そのうえで最後に「この問題は放置するわけにはいかない。最高権威の科学者が安全だと言っているのに、使用せずにダラダラつまらないお金を垂れ流しているのは政治の責任」と断罪。
さらに「一刻も早く稼働することで、都民も築地で働く人も助かる。なんの危険もない建物をなぜ使わないのか」と主張した。
同氏は「科学が風評に負けるのは国辱」とも述べており、あくまでも豊洲は安全であることから移転を実行すべきで、事態が混迷化しているのは、それを凍結した小池氏にあると考えているようだ。
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■ネット民の評価は賛否両論
都知事在任中は強烈なリーダーシップと決断力で支持を集めた石原氏。
ところが3日の会見では脳梗塞の影響もあり、そのキレは明らかに低下。
そうした背景もあってか、石原氏への擁護やメディアの質問姿勢について批判的な声もあがった。
「石原氏だけが悪いと思えない。当時の都の担当者なども同席するべきだったのでは」
「報道陣が1人の老人をイジメているように見えた。質問の内容も石原氏の責任ばかりで『豊洲は本当に安全なのか』という観点がまったくなく、無意味に思えた」
「専門家と部下が協議してあがってきたことを裁可するのは当然。石原氏はもっともなことを言っているのに、メディアが悪に仕立て上げようとしている」
「記者の質問態度が悪すぎるし、ピントがずれている」
その一方で、「裁可しただけ」「部下に任せていた」などと責任転嫁とも思える発言が続き、ネット民からは厳しい声が多くみられる。
「責任逃ればかりであきれた」
「小池都知事に責任を転嫁しようとしているとしか思えない」
「真相究明には程遠い内容だった。もっとしっかり事実を話してほしかった」
「部下に責任を押しつけすぎ。きわめて無責任な会見だった」
今後石原元東京都知事は20日の百条委員会に出向き、証人喚問を受ける予定。今日の会見に引き続き、石原氏がなにを語るのかが注目される。
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(取材・文/しらべぇ編集部・佐藤 俊治)