悪いことばかりじゃない? ブラック企業に勤めて良かったこと
悪い面ばかりがクローズアップされがちだが、ブラック企業ならではの楽しい経験ができることもあるようだ。
2017/07/07 11:00
「ブラック企業」と聞くと、悪い面ばかりがクローズアップされがちだ。だが中には、メリットもあるらしい。
しらべぇ取材班は、ブラック企業での勤務経験がある人たちに勤めて良かったことを聞いてみた。
①悪質なクレーマーを撃退できる
「私は飲食店を運営している会社の本社勤務なんですが、クレーム電話の対応も仕事のひとつで。真面目なクレームは、真摯に受け止めて謝罪しています。
でも中には『女性店員に連絡先を渡したが、返事がこなかった!』だの『お客様は神様だろう!』だの…理不尽だったり怒鳴りつけるようなクレームも。
真面目な会社だったらしっかりと相手にしないといけないんでしょうが、うちはブラックよりの企業だったので『異常な苦情は、イタズラ電話と判断して相手にしなくていい』と…。
だからクレーマーが気持ち良さそうに怒鳴っている最中に、電話をブチッと切っていました。ブラック企業だからできることで、気持ち良かったですね」(女性・29歳)
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②忍耐力がついて、ホワイト企業がラクに感じる
「新卒入社したのが、残業100時間超えなのに残業代は出ないし、毎月会社の繁栄のための寄付として給料から3,000円天引きされるなど、最悪のブラック会社で。
またお金は払わなくせに、仕事の精度には厳しい。数年後に、体調を崩したことと、同年代の友達はもっといい給料をもらっていることに嫌気して転職へ…。
新しい会社では、ブラック企業の時に仕事を5〜6個同時に進行する素早さが身についていたので仕事量も多くこなせ、定時に帰れるので心に余裕があり来客者にも優しくできる。
やがて『君は仕事が早い。対応力もいいし、お客さんに感じがいい社員が入ったと褒められた』と認められ、1年足らずで大幅な昇給に。ブラック企業で精神力を鍛えられたのが、役に立ちました」(男性・28歳)
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▪️イヤになったら辞めるのもあり?
全国20代~60代の有職者の男女747名に「自分が勤めている企業・組織はブラックだと思う」かを聞いたところ、以下のような回答に。
ブラック企業に勤めていると心身ともに疲労しがちになる。「もう無理…」と思って転職したら、あながちすんなりといい方向へ行くこともあるのかも。
「仕事が人生のすべてじゃない」と肝に命じて、頑張りすぎないようにしたい。
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(取材・文/しらべぇ編集部・オレンジおっかさん)
【調査概要】 方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年10月21日~2016年10月24日
対象:全国20代~60代有職者の男女747名 (有効回答数)