山里のおやつ「カマシイリコ」って知ってる? 北陸『雪だるまカフェ』で食べてみた
雑穀の一種・シコクビエの種をひいて粉にし、炒ったものが「カマシイリコ」。昔は子供たちがよく食べたおやつだったとか。
手取川ダムに隣接する石川県白山市の白峰地区は、日本有数の豪雪地帯だ。2月初旬には、毎年「雪だるま祭り」も開催され、小さな村にはたくさんの観光客が訪れる。
江戸時代には、金沢藩と福井藩による所属争いから天領として管理されたこの地域には、古い町並みと文化が今も息づく。「カマシイリコ」と呼ばれる昔ながらの郷土料理も、そのひとつだ。
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■「カマシイリコ」とは
カマシとは、白峰の方言で雑穀のシコクビエのこと。日本ではあまり食用にされていないが、原産地とされる東アフリカやヒマラヤでは、重要な穀物となっている。
なお、シコクビエという名前は「1反で4石収穫できるから」「四国にちなんで」といった説も。
シコクビエは、写真のように穂がいくつかに枝分かれしているため、英語ではフィンガーミレットと呼ばれるが、白峰では「鴨の足」に似ていることから、「かもあし→かまし」と訛った。
また、「いりこ」は漢字で書くと「炒り粉」。シコクビエは粒のままお粥にして食べることもあるが、粉にひいたほうが美味しいという。
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■熱湯を注いで練る
カマシイリコは、粉の状態では麦こがし(はったい粉)のような香り。食べ方は、まず粉に熱湯を注いで練り上げる。少しずつお湯を注いで練っていくと、蕎麦がきのように粘りが出てくる。
このまま食べると、やや香ばしさはあるがあまり味がしないので、砂糖をお好みの量入れてさらに混ぜると完成だ。味わいは素朴で、蕎麦の匂いがしない蕎麦がきといった感じ。昔は、白峰地区の一般的なおやつだったという。
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■「雪だるまカフェ」で食べられる
多くの人は耳慣れないであろうカマシイリコ。しらべぇ取材班に食べさせてくれたのは、白峰で人気の古民家カフェ「雪だるまカフェ」だ。
雪山を見ながら、囲炉裏のある古民家カフェでいただく素朴な山里のおやつ。冬期は休業する雪だるまカフェだが、雪だるま祭り(2月8日)期間の2月11日までは営業している。
カマシイリコの他にも、手づくりの紫蘇ジュースや紫蘇ゼリーなど、懐かしさあふれるスイーツや食事を楽しむことができる。
【雪だるまカフェ】
住所:石川県白山市白峰イ75 白峰雪だるまの里
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(取材・文/しらべぇ編集部・猫山ニャン子)