若い親たちは子供を虐待しがち? 加害者は自らの行為を忘れやすいのか
痛ましい事件も報じられる児童虐待。これは最近の問題なのか、それとも…
■40代男性の6割「親に殴られた」
2016年9月に、全国20〜60代の男女1,365名を対象に実施した調査では、「親に殴られたことがある」と答えた人の割合は全体の約4割。
20代では割合が低い一方で、40代男性では6割に迫る。彼らの親世代こそ、まさに今回の調査でもっとも割合が低くなった60代以上の人たちのはずだ。
当時の社会環境では、「体罰」などという美名のもと、子供を殴りつけることは「虐待」と考えられていなかったとも考えられる。
また、「加害者は自らの行いを忘れるが、被害者はいつまでも忘れない」とも言われる。現在、子育て真っ最中の世代は、子供に手を上げてしまった記憶が新鮮だが、時間が経ってしまった親たちは、自らの暴力行為を忘れてしまった可能性も否めない。
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■北関東で目立つ虐待率
今回の調査において、どこまでを虐待と考えるのかは、回答者の主観に委ねられている。また、記憶が曖昧になるのは人の常であり、責めることはできない。
そのため、ひとまずこのデータを元に地域別のバラつきも確認してみよう。
全体平均(11.1%)を上回ったのは、北関東、東海、首都圏の3地域。中でも北関東は全体の2倍近く、21.2%に及んでいる。
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(文/しらべぇ編集部・盛山 盛夫)
対象:全国20代~60代の男女1664名 (有効回答数)