『サザエさん』タラちゃん声優・貴家堂子さん死去　19年にはギネス記録も

国民的アニメ『サザエさん』（フジテレビ系）のフグ田タラオ役などで知られる声優・貴家堂子（さすが・たかこ、本名：堀内堂子）さんが死去した。87歳だった。10日、貴家さんが所属していた東京俳優生活協同組合が発表した。

 

■お別れ会の予定なし

俳協は公式サイトで、今月5日に貴家さんが亡くなったと説明。通夜、葬儀は遺族の意向により近親者のみで執り行った。

「ここに生前のご厚誼に深謝するとともに、謹んでご通知申し上げます。尚、お別れ会につきましては、執り行う予定はございません。親族への取材、弔問はご遠慮いただきますよう重ねてお願い申し上げます」と伝えた。

また、同アニメのスタッフも、同局の公式サイトでコメントを発表した。

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■スタッフ追悼「いつでも新鮮な…」

1969年の放送開始から53年間、貴家さんが担当してきたタラオについて「いつでも3歳の子供が初めての世界に触れたときのような新鮮な喜びに溢れていて、タラちゃんの目線で見るサザエさん一家には、いつも優しくみんなが見守ってくれている安心感がありました」と振り返る。

「タラちゃんと一緒に笑ったり泣いたりしながら大人になっていく私たちのとなりで、次の世代の子供たちとずっと“はじめの一歩”を歩み続けてくださった貴家さん。貴家さんが見せてくれたタラちゃんの目線を私たちが大事に受け継いで、これからも大切に描き続けていきたいと思います」とし「長い間、本当にありがとうございました」と追悼した。

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■“生涯現役”称える声

ツイッター上では「タラちゃん」「貴家さん」がトレンド入りし、ファンからは「同じ役を半世紀以上務めるとか、偉大すぎるといいますか、正真正銘の生涯現役だったわけですからね」「50年同じ役を演じるって本当にすごい。日本人でタラちゃんの声を知らないものはいないかもしれません」と生前の功績を称える声が。

また、共演経験のある声優・かないみかは「貴家堂子さま。何度か一緒させていただきました。とてもお優しいかわいらしい方でした。貴家さんのタラちゃんは永遠です。心よりご冥福をお祈りします」とツイッターで追悼の意を表した。

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■19年にギネス記録も

貴家さんは19年、フグ田サザエ役の加藤みどりとともに「テレビアニメシリーズにおいて同じ役を演じた最長期間」として、ギネス世界記録認定。

タラオ以外にも、『天才バカボン』のハジメちゃん、『ハクション大魔王』のアクビなどの声も務めた。

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（文／Sirabee 編集部・荒井どんぐり）