名古屋「公園のトイレに紙を!」の提案 紙がない理由と設置に賛否両論の声
名古屋市内にある公園のトイレにはほとんどトイレットペーパーがない。市議会で「公園のトイレにトイレットペーパーを」との提案があった。結果は…
便意に襲われ、公園のトイレに飛び込む…、そこに拭くものがなかったら…一瞬頭の中が真っ白になってしまいそうなくらい、普段の生活の中で欠かすことができないトイレットペーパー。
名古屋市議会で取り上げられた提案が東海地方のニュースで報じられ、ネット上で話題になっている。
■「公園のトイレにトイレットペーパーを」に議論
市議会で松井良憲議員が提案したのは、市内の公園に「トイレットペーパーを設置するべき」という内容。というのも、名古屋市では、東山動植物園など有料施設を除くおよそ600カ所のトイレでは、トイレットペーパーは設置されていないそうだ。
その中でも、ペーパーホルダーがないところも少なくないという。公園のトイレへのトイレットペーパーの設置をすることで、「市民のためだけでなく観光面でプラス効果になるのでは?」と議論されている。
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■ロールごと便器に突っ込まれた過去
名古屋市にある公園のトイレットペーパーは、20年ほど前に設置している。1994年でも同じ提案により、市内で比較的大きな3カ所の公園のトイレ9棟で実際に置いてみたことだってある。
結果…「ロールごと便器に突っ込んでトイレが詰まった」、「ごっそり盗まれていた」、「ホルダーさえも壊された」など利用者のマナーが問題視された。ちなみに、トイレットペーパーの持ち帰りは、窃盗罪に問われる可能性がある重い罪だ。
そして、トイレットペーパーを設置すると1棟につき年間3万円の維持費がかかるとされる費用の問題が発生する。これらの経験から公園のトイレットペーパーの設置にまで踏み切れなかったようだ。
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■「普通はセットでしょ」「税金使ってまで…いらない」
2年後に控えた、日本で開催されるオリンピックも視野にいれている。トイレットペーパーを常設することで「名古屋のおもてなしのひとつにならないか」「観光客の印象を良くしてみては?」との議論になった。
ネットでは、「トイレとトイレットペーパー…普通はセットでしょ」との必要だと思う派と「税金使ってまで設置しなくていい。マナーの悪い人たちに無駄にされるくらいなら、いらない」「ティッシュ販売システムにしたら?」と賛否両論のようだ。
この提案と議論を受けて、名古屋市は2019年度から一部の公園のみだが、試験的にトイレットペーパーを設置し、利用状況などを検証するという。
トイレに駆け込み、絶望的な気持ちになる人が出てこないとよいのだが…。
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(文/しらべぇ編集部・長谷川 瞳)