名古屋「公園のトイレに紙を!」の提案 紙がない理由と設置に賛否両論の声

名古屋市内にある公園のトイレにはほとんどトイレットペーパーがない。市議会で「公園のトイレにトイレットペーパーを」との提案があった。結果は…

2018/09/28 07:30


トイレットペーパー
(artisteer/iStock / Getty Images Plus/写真はイメージです)

便意に襲われ、公園のトイレに飛び込む…、そこに拭くものがなかったら…一瞬頭の中が真っ白になってしまいそうなくらい、普段の生活の中で欠かすことができないトイレットペーパー。

名古屋市議会で取り上げられた提案が東海地方のニュースで報じられ、ネット上で話題になっている。



■「公園のトイレにトイレットペーパーを」に議論

市議会で松井良憲議員が提案したのは、市内の公園に「トイレットペーパーを設置するべき」という内容。というのも、名古屋市では、東山動植物園など有料施設を除くおよそ600カ所のトイレでは、トイレットペーパーは設置されていないそうだ。

その中でも、ペーパーホルダーがないところも少なくないという。公園のトイレへのトイレットペーパーの設置をすることで、「市民のためだけでなく観光面でプラス効果になるのでは?」と議論されている。


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■ロールごと便器に突っ込まれた過去

名古屋市にある公園のトイレットペーパーは、20年ほど前に設置している。1994年でも同じ提案により、市内で比較的大きな3カ所の公園のトイレ9棟で実際に置いてみたことだってある。

結果…「ロールごと便器に突っ込んでトイレが詰まった」、「ごっそり盗まれていた」、「ホルダーさえも壊された」など利用者のマナーが問題視された。ちなみに、トイレットペーパーの持ち帰りは、窃盗罪に問われる可能性がある重い罪だ。

そして、トイレットペーパーを設置すると1棟につき年間3万円の維持費がかかるとされる費用の問題が発生する。これらの経験から公園のトイレットペーパーの設置にまで踏み切れなかったようだ。


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■「普通はセットでしょ」「税金使ってまで…いらない」

2年後に控えた、日本で開催されるオリンピックも視野にいれている。トイレットペーパーを常設することで「名古屋のおもてなしのひとつにならないか」「観光客の印象を良くしてみては?」との議論になった。

ネットでは、「トイレとトイレットペーパー…普通はセットでしょ」との必要だと思う派と「税金使ってまで設置しなくていい。マナーの悪い人たちに無駄にされるくらいなら、いらない」「ティッシュ販売システムにしたら?」と賛否両論のようだ。

この提案と議論を受けて、名古屋市は2019年度から一部の公園のみだが、試験的にトイレットペーパーを設置し、利用状況などを検証するという。

トイレに駆け込み、絶望的な気持ちになる人が出てこないとよいのだが…。

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(文/しらべぇ編集部・長谷川 瞳

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