平塚市民はサザンを誇れない?地元民ならではのジレンマ3選
先日、しらべぇでは「ムサコ論争」に関する記事をお届けした。
「ムサコってどこ?」論争に終止符!7割の人が「そもそもムサコを知らない」と判明!
あらためて解説すると、ムサコ論争とは「東京・神奈川にかけて『ムサコ』と略される地名がいくつか存在、その中で真のムサコはどこか争われている」というもの。
しかし地元民たちが激しい議論を繰り広げる一方で「大半の人はとくに興味がなかった」というのが実態だった。
このように、「地元民はこだわるが、他の人々はどうでもいい」という、一種のジレンマのようなものが世の中には数多く存在する。
■第3位:茅ヶ崎の隣なのに…平塚市民的にはサザンは誇れない存在
「神奈川県の平塚市出身と言うと伝わらないので『茅ヶ崎の近く、一応湘南』と添えるのですが、そうすると必ず『ああ、サザンの!』と言われます。でも、茅ヶ崎と平塚は相模川で隔てられていているので、地続きじゃないんですよね。
茅ヶ崎や鎌倉に比べて平塚は何もないし、観光客も来ない。そう思うと、『サザンの名を語っていいものか…』と少し複雑な気持ちです」(40代女性・洋菓子店勤務)
「茅ヶ崎」や「鎌倉」という名前は、サザン好きなら必ず知っている地名だろう。しかし、地元の細かい地理まではわからないはず…「便乗してしまえばいいのでは?」と思わなくもないが、地元民的には曖昧ではいられないらしい。
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■第2位:奈良県民は京都に敵対心
「奈良県民は京都に嫉妬心を抱きがち。人気、知名度、華やかさ…すべてにおいて劣っている感覚があるからこそですね。『奈良のほうが歴史が古い』とか言ったり。
私も『京都・奈良』じゃなく『奈良・京都』の並びを見たい、と思って旅行サイトを調べまくったことがありますが、一件も見つかりませんでした。でも、悲しいことに京都府民は一切気にしてません。そもそも、相手にされてない」(20代女性・編集者)
どちらを先に言うかに関しては「問題の本質はそこじゃない」というツッコミが入りそうだが、ささいなことほど気になるのが地元民だ。
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■第1位:「ムサコ」論争に被害を受ける栃木県の小金井と小山
「私の地元は栃木県なのですが、最寄り駅が小金井駅と小山(おやま)駅と言います。武蔵小金井、武蔵小山とどこか似てるんですよね。
字面が似てるのも単純にムカつくし、『ムサコ』たちのせいで小山を『こやま』と言われるし、挙句の果てには「どこ住んでるんだっけ?ムサコ?」とあやふやな知識で結果的にdisられることも。小山駅は新幹線も止まるターミナル駅なのに…都民の人になんとか知ってもらいたい」(20代女性・音楽家)
ムサコと全く関係ない町も、いつの間にか「ムサコ論争」に巻き込まれていたようだ。しかし、都民にとってはなかなか興味を惹かれない話なのもまた事実であろう…
生まれ育った「地元」は、それだけ思い入れも多いもの。だからこそ、周りからすれば一見「どうでもいい」と思えるようなことにも敏感に反応してしまうようだ。
(取材・文/しらべえ編集部・岡本拓)