メディアでの賛否分かれるも、「ヨルタモリ」を面白いと思った人は72.5%
タモリにとって「笑っていいとも!」終了後初となるフジテレビでのレギュラー番組「ヨルタモリ」が10月19日からスタートした。番組は東京・湯島辺りにあるバー「ホワイトレインボー」を舞台に、タモリ扮する大阪のとある会社の社長と宮沢りえ扮するバーのママがゲストとトークを繰り広げ、その合間にタモリの「密室芸」が披露される。「タモリ倶楽部」「ブラタモリ」とも一線を画し、番組中に素のタモリが登場することはない。
けして万人受けするとは言い難い内容に「迷走?『ヨルタモリ』にガッカリする理由」(東洋経済オンライン)、「『いいとも!』と対極…大人が楽しめる「ヨルタモリ」の味わい」(日刊ゲンダイ)とメディアは早くも賛否両論。当のフジテレビの亀山千広社長は10月31日の定例会見で「テレビの作り手として刺激を受けた」ともろ手を挙げて絶賛している。
だがバラエティー番組と銘打っているからこそ、観ている人間が面白いと感じることが一番大事だ。そこで、しらべぇ編集部ではアンケートサイト「マインドソナー」を使って、実際に番組を観た91人に「ヨルタモリ」を面白いと思ったか調査をしてみた。
質問:「ヨルタモリ」は面白いと思いますか?
・ 面白いと思う:72.5%
・ 面白いとは思わない:27.5%
観たことがある人の7割以上が「面白い」と感じているという結果となり、かなりの評価の高さが明らかになった。
なぜ「面白い」と感じたか、その理由については次のように答えている。
「リラックスしたタモリは、力みがなく、自由きままな感じで面白い」(45歳男性・会社員)
「昔のタモリのりが、良い感じ」(48歳男性・自営業)
「素のタモリさんだから」(24歳女性・無職)
「面白い」と答えた人の多くは「ヨルタモリ」でのタモリの雰囲気や、マニアックな「密室芸」が好きと言っている一方で、「面白くない」と感じた人の中には芸をするタモリではなく「笑っていいとも!」のような素のタモリを求める声も少なくない。自身の求めるタモリ像の違い、いわば「タモギャップ」により番組への評価も分かれているようだ。
タモリのスタンスへ賛否両論にもかかわらず、7割もの高い支持を集めた裏には、実質的に番組の進行役を務める宮沢りえの存在感も影響している。
アンケートでも
「宮沢りえがきれい。自分も店にいるような疑似体験ができる」(43歳女性・会社員)
「宮沢りえさんがあんなに面白い人だとは知らなかった」(44歳男性・会社員)
「宮沢りえがなかなかテレビに出てなかったので、新鮮な感じ」(31歳女性・パートアルバイト)
と宮沢を褒めるコメントが目立つ。「面白くない」と答えた人の中でも宮沢の存在を挙げた人はいなかった。
番組では、かつてバーでタモリが見惚れたという美貌に加え、チャーミングな会話にちょっとした下ネタにもついていける大人の余裕を見せる宮沢。またタモリの芸を見て面白さが分からない時は「分からない」と話す素直さは、視聴者と番組の潤滑油的役割も担っている。
10代以降バラエティー番組への出演はほぼなく、テレビに消費されていないことも大きい。番組での設定通り、店(番組)を生かすも殺すも宮沢ママの出来栄えにかかっているといえそうだ。
画像はフジテレビ「ヨルタモリ」ホームページのスクリーンショットです。
(文/しらべぇ編集部)