子供の熱でシングルマザーが仕事を何度も早退 減給される?

誰にも頼ることができないという人は、まずは自治体に相談してみてはどうだろうか。

2016/03/18 06:00

眠る子供

「すいません。子供が熱を出したため早退させてください」

猫の手も借りたいほどの繁忙期にこんな方が職場にいたら、あなたはどう感じるだろうか。先日、匿名ブログ「保育園落ちた日本死ね!!!」が国会にまで延焼し、待機児童問題や少子化対策などが大きくクローズアップされた。

しかしその一方で、ひとり親家庭の貧困問題が語られることは多くないが、確実にこの問題は大きくなっている。



 

■ひとり親家庭の実態とは

事実、昨年発表された厚生労働省の「ひとり親家庭の状況について」の資料では、昭和63年から平成23年までに母子家庭は1.5倍、父子家庭は1.3倍となっている。

子供を保育園に入れて夫婦共働きを実現し、経済的に少しでも安定した生活を送ることが「保活(子供を保育所に入れるために保護者が行う活動のこと)」の目的のひとつになっているが、ひとり親家庭の多くが経済的に働かざるを得ない。

同資料でもそれを裏付けるかのように、母子世帯の平均年収は181万円、非正規率が57%であると発表している。


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■労働者の同意なく基本給減給は認められない

そこで本記事では、「シングルマザーが子供の病気等を理由に遅刻・早退・欠勤を繰り返した結果、減給となってしまった場合、それが法的に問題がないかどうか」を峯岸孝浩弁護士に聞いた。

「基本給そのものの引き下げは、無効である可能性が高いと考えます。一方的に基本給を引き下げられてしまった場合、下がった基本給分について会社に支払を求めることができます」

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