コンビニアイスはどれが一番ウマい?1ヶ月かけて検証(10日目)
コンビニで販売されている低価格アイスを1ヶ月間食べ続けて、一番ウマいものを決めるこの企画。昨日に引き続き、本日もまた大定番のアイスを改めて評価してみたい。
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■井村屋「あずきバー」はじつはとてもスゴい商品
井村屋から発売されている「あずきバー」は、1973年の発売以来、長きにわたって愛されてきたまさに国民的アイス。1本売りや6個入りの箱タイプなど、数種類のタイプがある。
記者は箱タイプを購入。井村屋HPによると希望小売価格は330円(税抜き)だったが、記者が購入したときは180円という安さ。税込みでも、1本あたり32円だ。
キンキンに凍ったあずきバー。噛むのにかなり力を要するが、これは空気がほとんど混入されず、ゆであずきと煮汁を凍らせて作られているため。昔ながらの製法で、あくまでも素材勝負にこだわっているらしい。
実際に食してみると、あずきの甘さ、上品さが本当に素晴らしい。いや、甘いのは当たり前なのだが、そこはかとない苦味が含まれているのだ。あずきは本来苦味の出やすい食べ物だが、消してしまっても風味は失われてしまう。
スイーツやアイスを形容する言葉に「甘さ控えめ」というものあるが、この商品に限っては「ただ甘すぎないだけ」という意味ではない。
「無駄な甘さが省かれながらも、それ以外の風味がバランスよく含まれ、損ないあうことなく共存している」というのが正しいだろう。
一面的ではなく、さまざまな顔を見せてくれるのが、「深み」というのもの。人間でも音楽でもこの本質は変わらないが、井村屋のあずきバーは身を持ってそれを体現していると言えそうだ。
同社の公式HPを見ると、「液体よりも重いあずきが沈まず、約100粒を均一に詰めることはかなり難しい」との内容が書かれていた。
たった数十円の商品であるが、そこに注がれた灰汁なき、いや飽くなき熱い情熱が、我々に夏の涼しさをもたらしてくれているのだ。
【総評】
「あずきバー」(井村屋)
味:★★☆ コスパ:★★★ 驚き:★★☆
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(取材・文/しらべえ編集部・岡本拓)