豊洲の高層マンション 新市場の汚染報道で6割が「価値下落」を実感
築地市場の移転候補地としても注目され、近年は高層マンション、いわゆる「タワマン」が立ち並ぶ湾岸エリアの代表格でもある豊洲。
TBS系ドラマ『砂の塔〜知りすぎた隣人』でも、湾岸エリアの高層マンションは物語の舞台となっている。
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■汚染対策への不信感
しかし、新市場が建設される前の2008年の調査で、敷地全体のおよそ4割から、最大で環境基準の4万3000倍もの発がん性物質ベンゼンなどが検出。
その後、「盛土」などによって汚染対策をしたものの、実施された作業内容が東京都の発表と異なり、さらに対策後にもかかわらず直近の調査で環境基準を上回る汚染物質が検出されている。
こうした汚染対策への不信感は、豊洲新市場だけでなく、近隣の高層マンションへも悪影響を及ぼしている恐れがある。
そこで、しらべぇ編集部は全国20〜60代の男女1,387名を対象に「市場移転騒動の報道を受けた豊洲エリア高層マンションへの影響」について調査を実施した。
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■約6割が「価値下落」の印象
男性では5割強、女性はさらに多く6割弱が、「一連の報道を受けて価値が下落した」と感じていることがわかる。
食の安心安全や健康にまつわる問題であるせいか、女性のほうがより忌避感を覚えているようだ。
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■高年収層の7割が「下落」と判断
さらに年収別でもっとも「価値が下落した」と感じる割合が高かったのは、年収1000万円以上の人たち。7割近くがネガティブな印象を持っている。
これらは、「価格」ではなく「価値を感じるか否か」ということ。価格はさておき、価値へのダメージは著しく大きいということだ。
豊洲エリアの高層マンション価格に直接の影響が出るのは、これからかもしれない
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(文/しらべぇ編集部・盛山盛夫)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年9月23日~2016年9月26日
対象:全国20代~60代の男女1,387名(有効回答数)