「公衆便所で射精」「生き生きしてた」 地下芸人を描いた映画に衝撃

『女王の教室』の大塚恭司監督が横須賀歌麻呂を主演にした映画『東京アディオス』が公開される。

 

■有名俳優が横須賀役の案も

横須賀歌麻呂

横須賀本人も「ありえない」と思うのだから、映画の制作側でも同じように思う人は少なくないだろう。いや、大多数がそうかもしれない。

それだけに、本作の映画化には8年の歳月を要した。そして、大塚監督の強いこだわりがあったからこそ、「主演 横須賀歌麻呂」の『東京アディオス』が実現した。

大塚監督:映画の脚本を書いたのは、『東京アディオス』が初めてなんですけど、これで映画監督としてデビューする以外には、自分としてはありえないだろうと思っていました。


とにかく横須賀のことを描くのに、主人公は横須賀。ここを外したら次に進めないだろって。他の作品を書いて、こっちを2作目にするって選択肢も僕にはなかったです。直感なんですよね。


いろんなプロデューサーに脚本を読んでもらって、「面白いね」って言ってくれる人はいたんですよ。でも無名の芸人が主人公って、たぶん成立しないから、「この主人公を売れてる俳優ですれば?」って。


横須賀:うんうん。小栗旬とかね。コークスクリュー手〇ンチョとかやってくれたんですかね(笑)?


大塚監督:俺の中ではありえないんだけど、一応、候補が誰かを聞いてみたんですよ。じゃあ、「妻夫木聡さんで」って言うんだよ。


横須賀が公衆便所で射精するシーンを撮ってるときに、急にそのことを思い出して。「ここを妻夫木聡が…」って思ったら、あんな真面目なシーンなのに、俺、おかしくなっちゃって。


横須賀を妻夫木さんに演じてもらうってなったら、撮影前に「なんでここでオナニーしないといけないか」ってことを話し合って、すごい緊張感のあるシーンになるものなんですよ。


でも、オナニーシーンとかに関しては今回、一番生き生きとしてやってるから。「ここは任せて」みたいな(笑)。


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■柳ゆり菜をヒロインに選んだ理由

横須賀以外にも、柴田容疑者、チャンス大城など、本作に登場する地下芸人は本人が演じている。

そうしてキャストへのこだわりを貫く大塚監督がヒロインに選んだのは、女優としてのステップを着実に歩んでいる柳ゆり菜だ。

大塚監督:柳さんの役はある種、男の妄想だから、誰が見ても理想的な女性っていう風に見えないといけないので、幅広く、男だったら誰でも、女性的にいいなと思う人を選ばなきゃいけない。そういう意味で、彼女はピッタリだと思いました。


横須賀の高校時代を描いたシーンは厳密に言うと平成なんですけど、僕の中ではあれは昭和なんですよ。


そんな風に、平成でも昭和でも合うっていうようなイメージも含めて、プロデューサーの方から、いろいろな候補が挙がりましたが、「この役は彼女がいい」って頑なに言ってお願いしました。


横須賀の妄想の中で、何キャラか出てくるんですけど、その誰にも感じない男性はちょっとヤバいなと思います(笑)。どっかは絶対にハマるはずだっていう。


横須賀:大塚さんはヤンキー系の女が好きですもんね(笑)。


大塚監督:小学校のときからずっと好きだった子が高校に入ったら、いつの間にか(暴走)族の頭の女になってるんだけど、本当はこっちのことも気にかけてくれてたんだっていう最高のシチュエーションです(笑)。


横須賀:俺はどのシーンも好きですよ。売春婦のシーンも、客席で笑ってるところも。でも、やっぱり客席で笑ってるシーンですかね。下ネタに振り切り出した当時は女子高生とか若い女性が特に多かったんで、ネタをすると引かれるんです。


だけど、舞台袖で観てる芸人たちにはバンバンウケるから、最初は「こいつらを笑わしてたらいいだろ」「芸人を笑わせてるほうがすごくないか」って思ってました。なんですけど、ネタをやってて、女の人の笑い声はやっぱり興奮するんですよね。


俺のネタの中で、マ〇毛学園って高校が甲子園で優勝して、10番くらいまで校歌を歌うってやつがあるんですけど、最初は引いてた女性客が、5番くらいから笑いだして。


耐えきれずに笑いだしたっていうのが、してやった感というか、すごく興奮します(笑)。だから、舞台を観て笑ってくれてるシーンは刺さりましたね。

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