かき氷の旗には意外な秘密が? そのルーツは明治時代にあった
『チコちゃんに叱られる』でかき氷の旗がなぜ全国にあるかを調査。意外な過去が判明。
8日に放送された『チコちゃんに叱られる!!』(NHK)で扱われたテーマのひとつ「なぜかき氷の旗は同じデザイン」が話題となっている。
かき氷屋に波の柄に氷と書かれた旗があるのをみたことある人も多いのではないだろうか。どこにでもあるあの旗は何者なのかチコちゃんが迫った。
■「営業許可証だったから」
チコちゃんの回答は「営業許可証だったから」という。様々な違いはあるが、北海道から沖縄までかき氷を販売する店には氷と書かれた旗があるが、「かき氷」ではなく「氷」となっている。
江戸時代には、徳川家康に将軍家に氷を献上するために雪を夏まで貯蔵し、江戸まで運んでいたと言われている。暑い季節に冷気を感じることができたり、食料の保存、解熱、やけど治療など用途が広かった。しかし、庶民が氷を使える機会はなかった。
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■不衛生な氷が出回り…
江戸末期には、アメリカから氷を輸入していたが、高価だった。明治時代に中川嘉兵衛が安い氷を普及させるプロジェクトを開始。質の良い氷を探し、徐々に北上した。
北海道函館では室の良い氷ができたうえ、大型の蒸気船の定期便もあったため、輸送費用も抑えることが可能だった。明治4年には670トンの氷を切り出し、函館氷として商品化。
かき氷として庶民が食べられるくらい普及した。しかし、この成功を見て不衛生な氷を売る人が発生。当時政府のトップだった伊藤博文は、これを見て不衛生な氷の製造を取り締まると発表し、衛生検査を実施。そして「氷」と書かれた許可証を発行したのだという。
全国のかき氷屋が、仕入先の許可証を掲げてうちの氷であると目印にした。その名残が今でも残っていると解説した。
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■かき氷は高い?
当時は入手方法も限られ、不衛生なものが混ざっている可能性を考えると少し高めでもおかしくないかき氷だが、現在は情勢も全く異なる。売られているかき氷は500円以上するものも多いが、この値段に疑問を持つ人もいるのではないだろうか。
しらべぇ編集部が、全国20~60代の男女1,376名を対象に調査を実施したところ、全体の48.1%が「かき氷は高すぎる」と回答した。
儲かるものが見つかると偽物が横行してしまういうのは現在だけではなかったことがわかる。自身が物を買う場合には許可証などの存在を確認しておくのも大切なのかもしれない。
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(文/しらべぇ編集部・Aomi)
対象:全国20代~60代の男女1376名(有効回答数)