夏の恐怖・セミファイナル、じつは誤解だらけだった セミ側の本音に思わず納得

「セミファイナル」の名で恐れられているセミたちの決死の特攻。思いもよらぬ秘密が眠っていたことをご存知だろうか。

2021/08/12 04:00


 

■「セミファイナル」は誤りだった?

取材を快諾してくれたのは、「日本セミの会」に所属する幹事の三好さん。なお今回は「会全体の意見」でなく、いちセミ好き「個人の意見」としてセミファイナルに関する私見を語ってもらった。

早速「セミファイナル」という言葉に抱く印象を尋ねてみると、「自然科学的には間違った見解と言えます」という回答が。恐らく多くの人が、地面にひっくり返ったセミを見て「死にかけ」と認識していることと思うが、三好さんは「単にセミが地面に仰向けとなっている状態で人の気配に驚いて急に飛び立った、ということは明らかに元気に生きている証拠です」と冷静な分析を見せる。

仰向けになった理由に関しては「とまる木などが近くになく、不時着したものと考えます」と説明し、「したがって『セミファイナル』でなく、『セミグレートコンディション』と呼んでも過言ではないかもしれません」と、目を細めながら語ってくれた。

なお「セミファイナル」という呼称が定着した理由についても、「セミの命は1週間、という概念と『仰向け=死んだ』という勘違いのもと、急に飛び立つ姿を目撃して『最後の一幕』(ファイナル)と憶測し、こうした呼び名が生まれたと推測します」とコメントしている。

ちなみにセミの成虫の寿命は、1週間どころか3週間から4週間になるそうだ。


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■ひと目でわかるセミ対策

セミの特攻に関するロジックが判明したところで、具体的な対抗策について尋ねたところ「仰向けの体勢になっているセミを観察して、足が開いている=生きている可能性がある、足が閉じている=死んでいる可能性がある、と推測できます」という回答が。

道端でセミを発見した際は、真っ先に足の状態をチェックしておこう。

と、ここまで「対抗策」などという表現を使ってしまったが、突然の特攻や大きな鳴き声に驚かされるケースはあるものの、個人的に「セミ」という存在は、日本の夏を味わい深くするのに欠かせない、重要なピースの一つと感じている。

セミ

三好さんも、「夏夕暮れにカナカナ…と鳴くヒグラシは人々に涼しさと安堵を届け、8月下旬に最盛期を迎えるツクツクボウシは、夏休みもそろそろ終わりであることを子どもたちに知らせる…など、セミは鳴き声によって人々に季節豊かさを感じさせてくれる、身近で欠かせない存在だと思っています」「人と寄り添いながら生きる一つ昆虫として、ともに季節を送り、親しむ間柄であってほしいと願います」と、セミならではの魅力や風情についてしみじみ語ってくれた。

「セミファイナル」という言葉からセミに対して悪い印象を抱いていた人も、一度セミたちの鳴き声にのんびり耳を傾けてみてはいかがだろうか。

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(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ

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