ホワイトタイガーに襲われ21歳女性が死亡 事故の可能性や遺伝的問題も

本来入れないはずのエリアに虎が侵入し女性を襲った。飼育されている虎による死傷事故は世界的にも稀。

2021/08/15 10:00


 

■事故か事件か

当初は「なんらかの過失により虎を隔離するための扉が開いていたことが原因の事故」と認識されていた今回の事案だが、扉が開けられていたのは故意によるものではないかという懸念も。

サファリパークの管理・財務担当は、「従業員のグループが規定に反して虎の檻の鍵を故意に開けた」と主張。作業員たちは、「檻はすでに開いていて、自分たちは開けていない」と主張しており、それぞれの主張に食い違いが見られている。

警察は現在、事件性も視野に入れて調査を進めている。


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■虎による過去の人身事故

飼育されている虎による人間の死亡例は世界的にも稀なケース。

Big Cat Rescue社の調査によると、1990年以降のアメリカ国内で飼育されている猫科の動物による事件が783件発生しているが死亡に至った例は少なく、90年代から現在までの猫科の動物による死者数は25人と報告されている。


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■気性に問題があった可能性も

襲いかかったトラの種類については公表されていないが、サファリパークの公式サイトによると、この施設では希少なホワイトタイガーのみを飼育しているため、問題の個体もホワイトタイガーである可能性が高い。

ホワイトタイガーは1万頭に1頭の確立で生まれてくる遺伝的希少種。このパークではホワイトタイガーの繁殖のため、近親の虎同士を交配させることが常態化していたといわれている。

希少な虎を繁殖させるために劣勢遺伝子の掛け合わせが行われた結果、事件を起こした虎の気性にも問題があった可能性も。女性を襲った虎に対する処置は現在公開されていないものの、安楽死はさせられていないという。

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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

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