首都圏から「夜の蝶」が流出?金脈求め風俗嬢が地方へ「出稼ぎ」に
「女の子のレベルが上がって集客力も増えるし『出稼ぎ』のスタッフには感謝していますよ」
某地方都市のデリバリーヘルスのオーナーは、今までの不景気を忘れ相好を崩した。近年、首都圏で働く風俗店の女性スタッフが各地方都市へ流れ込んでいるという。
自分の住まいから遠く離れているため、彼女たちにとって最大の問題である「親バレ」「彼バレ」「友バレ」の可能性が低い。そのためパネル写真などで大胆に顔出しをしている。
出張で行ったり地方都市に住んで性風俗を利用した経験のある読者なら自明の理だろうが、利用経験のない読者に説明すると、地方の風俗で働く女性スタッフのほとんどが地元出身者だ。
「生活圏で風俗店で勤務していたことが判明したら、もう二度と地元に帰れなくなる」(地方都市で働く性風俗店女性スタッフ)
それだけのリスクがありながら可処分所得の減少と比例するようにリターンは下降していると風俗店関係者たちは口をそろえる。
こうした事態は都市部でも同様だ。
「ちょっと可愛いだけでは採用しない。今は買い手市場だ。いたずらに数を増やしても利用者は戻ってこない」(首都圏の元風俗店店長)
都市部で稼げる人間はほんの一部。パイの奪い合いなので、稼げなくなった女性スタッフたちは「金脈」を求めて地方に流れている。
中部地方から北陸地方まで「出稼ぎ」に来た女性は、「大きな歓楽街で働くと1日中客がつかない日もあった。だけど今は出勤日が予約で全て埋まる」と言う。
都市部のトップレベルと比較すれば安いが、それでも十分な月収を得ている。 この女性スタッフは比較的容姿やスタイルに恵まれ、地元のしがらみもないので写真パネルに顔を出している。
店内の人間関係についても「稼げるだけ稼げば別の地方に移るし関係ない」(前同)と一蹴。今度は暖かい土地に行こうと考えている。
どうして簡単に移住するのかといえば、かつての同僚や友人などと情報交換したりインターネットで情報収集が容易になったことが原因だ。
見知らぬ土地で不採用になったら元も子もない。こうしたネットワークが「出稼ぎ」のハードルを下げる要因となっている。
地方の性風俗店関係者によると、「出稼ぎ組」が働き場所を頻繁に変える理由はどんなベテランでも入店当初は新人となるので、優先的に仕事を回すから。
そのため最初は売上が伸びるので、店や短期で移住を繰返す女性スタッフにとって好都合である。
ただし、地方では経済が縮小を続けているので店自体がなくなる可能性がある。それまで「出稼ぎ」のしたたかな彼女たちは稼げるだけ稼ぐことだろう。
(取材・文/しらべぇ編集部・伊藤憲二)