バンコクの路上散髪屋で日本人がロッカー風の髪型に挑戦した
バンコクのシーロム通りは夜になると屋台や露店が並び、観光客が大挙する指折りのスポットだ。
売られているものはコピーもののDVD、大人のおもちゃ、洋服、時計、アクセサリー、タイの民芸品など、アダルト系から違法モノや偽物までありとあらゆるものが揃っている。
軒を連ねているのはほとんどが物販の露店だが、たった一店舗だけ物を売らずサービスを提供し通行人から注目を浴びている店舗があるのだ。
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路上で営業する散髪屋
その店舗とは路上でヘアカットをする散髪屋。
路面にカット用の椅子を並べ照明まで用意し、さらにはドライヤーやスタイリング剤まで揃える本格的な床屋である。
店名は『BARBER SHOP DAVID5』。
ロックテイストな店名が冠せられているのは、言葉の響きだけではなくカットするヘアスタイルにも大きく関わっている。この散髪屋では“アメリカンオールディーズ風”のヘアカットしか受け付けていないのだ。
「ジャスティンビーバーのようにキメてくれ」
なんて言っても一蹴されるに違いない。
あくまでも昔アメリカで流行った髪型にこだわっているようである。
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日本人がこの髪型になったら…
白人ならともかく、顔の作りが薄い日本人がこういったヘアスタイルにしたらどうなるのだろうか。
私がふと思い付いたアイディアに無理矢理挑戦してもらったのは、バンコク発の月刊誌「Gダイアリー」の営業マンであるソリマチヲ氏。
まずはカット前の彼のヘアスタイルから見ていただきたい。
左に写っているのはカットを終えたばかりのタイ人。右手の、もっさい髪型の男がソリマチヲ氏であるのは説明する必要もないだろう。彼がどのように変身するのか。通行人から珍奇なものを見るような視線を大量に浴びつつ、ヘアカットがスタートした。
ハサミを使ってカットを始めたが、途中からバリカンが登場。近隣の店から電源を借りているようである。丁寧かつ練達したカット技術が施され、ダサい髪型がどんどん変化していく。
そしておよそ40分ものカットが終了。
仕上がったヘアスタイルをご覧いただきたい。
心なしか表情に自信が満ち溢れている。自信に満ち溢れているのではなく“ドヤ顔”と言えるのかもしれない。
「この場所でカットをし始めてからは2年ぐらい。20時から夜中2時までやっています」
カットを終えた美容師のタイ人が答えてくれた。ヘアカットの料金は200バーツ(約700円)。バンコクへ来ることがあるなら、一般的な観光スポットを楽しむだけではなく、路上散髪屋でイケてるヘアスタイルに変身し、“ドヤ顔”になってみるのも悪くないだろう。
(取材・文/しらべぇ海外支部・西尾康晴)