ツイッターで謎の流行の『ヒエログリフ・タグ』を研究者が解読
ツイッターではたびたび「よくわからない単語」がトレンドに入る。先日、トレンドに入ったヒエログリフ・タグもそのひとつだ。
■全文読めますか？
これがその全文である。ヒエログリフは、スマホでは対応したOSでないと表示されず、PC環境でも対応したフォントをセットしていない限り表示されない。
そのため、「なんだこの文字化けは」と不思議に感じていた人も多いに違いない。このように文字化けしていなくとも、やはり意味のわからない不思議な文字列である。
さて、このヒエログリフ・タグだが、このタグを使ってツイートしている人たちですら、「これはなんだろう？」と呟いている人ばかりだった。ほとんどの人が、これが何であるかを理解せずにツイートしていたのだ。
実際このヒエログリフは、どんな意味合いの文章なのだろうか。そもそも解読することは可能なのだろうか。奇遇にも記者の友人に古代オリエント史の研究をしていた女性がいたので、彼女にこのヒエログリフの解読を依頼してみた。
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■古代オリエント史を研究していた友人から意外な解答
「結論から言うと、このヒエログリフを解読することはできません。たしかに文字自体はヒエログリフですが、文章として成立していないんです。
ヒエログリフには600種類から700種類の文字があると言われています。使われなくなった文字もあるため、これほどまでに種類が増えたようです。それらの文字をローマ字のように組み合わせて単語を作り、文章を構成します。
しかし、このヒエログリフ・タグの文字は単語になるように配置されておらず、ただ並べられているだけでしかありません。だから解読することができないんです」
つまり、 ヒエログリフ・タグのヒエログリフは、文字の羅列でしかなく文章ではない。だから解読することは不可能なのだという。
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■結局、ヒエログリフ・タグの正体とは？
文章として解読することは不可能だと判明したヒエログリフ・タグ。では、このヒエログリフはどんな法則性をもった文字列なのだろう。その答えを、あるツイッターユーザーが教えてくれた。
割り当てられた文字コードであれば、文章になっているはずがない。「あかさたなはまやらわ」のようなものでしかないわけだ。
本来なら何の意味もなさないはずの文字であったが、象形文字であるヒエログリフが並んでいれば、それだけで絵的に面白みが生まれる。それに加えて、あまりにも理解のできない文字の羅列である。
ツイッターユーザーたちは、これを何かしらの謎がある文字列と考えたり、あるいは、見た目に面白い絵文字の集合体と認識したりした。そうして、関心を引いたことで、ヒエログリフ・タグがツイッター上で流行った。それが事の真相のようだ。
（取材・文／しらべえ編集部・モトタキ）
