TVやラジオを付けたまま就寝…これって睡眠の質に悪影響あり? 睡眠学習は!?
2015/11/11 07:00
©iStock.com/AlessandroZocc
睡眠コンサルタントの友野なおです。
視覚、嗅覚、聴覚、触覚をひとつずつ閉じてリラックスしていくことが快眠への入り口。よって、これらの感覚を刺激するような習慣、例えばテレビやラジオなどをつけたままの就寝というのは眠りの質を妨げることにつながります。
しかし、人によっては真っ暗や無音では眠れないというお声があることも事実。そういう方々にヒアリングをしてみると、やはりテレビをつけたまま就寝していたり、音楽をイヤホンで聴きながら就寝していたりしているケースがとても多いのです。
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テレビをつけたままの就寝や音楽をかけっぱなしの就寝は、質の高い深い眠りを妨げて、熟眠感が得られないような勿体ない眠り方の原因になってしまうので、おすすめできません。
人は、瞼を閉じていても光を感知するので、テレビをつけたまま寝落ちしても脳は光を感知し、ゆっくり休むことは出来ないのです。テレビから発せられる青白い光は、脳を著しく活性化させる色温度の光であると同時に、非常に明るいので脳への覚醒作用が高いことが分かっています。
さらに、画面が変わるごとにカラフルに光が動くので、そのたびに刺激が伝わってどんどん快眠を遠ざける結果に…。
なにか光がないと眠れないという方は、ホテルのフットライト程度の明かりであれば快眠は妨げられないので、ご家庭ではコンセントに差し込むタイプのものを設置しておくと良いでしょう。
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また、音がないと眠れないという方の場合は、就寝1時間後には切れるようにタイマーをセットをしてお休みになってください。なお、基本的に好きな音楽を聴くことが大切なのですが、快眠促進という点ではクラシックやヒーリング、普遍的な自然界の音色などがおすすめです。
ちなみに、寝ながら学ぶ就寝学習は快眠を妨げ、翌日集中力の低下を招いて余計にパフォーマンスを下げるだけなので、やめるほうがベターでしょう。
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質の高い眠りを得るためには、真っ暗で、かつ図書館なみの静けさが欠かせないといわれています。
まずは、自分が主観的に安心できる、快適だと思えることを優先しつつ、なるべく刺激のない空間でぐっすり眠る習慣が身に着けられるよう、少しずつ環境を変えていってくださいね。
(文/睡眠コンサルタント・友野なお)