弁当、牛丼…お持ち帰りの時に「いただきます」と言うだけで人生は少し豊かになる
以前、半年ほど大手牛丼チェーン店でアルバイトしていたという男性Tさん(20歳)は、大変な仕事のなかで嬉しさを感じたこととして、“お客さんからの挨拶”を挙げます。食事を終え、店を出ていく時に何気なく発せられる「ごちそうさまでした」は、仕事を頑張る原動力になったと。
そして、そんな「ごちそうさま」より嬉しかったのが、「いただきます」なのだそう。
「深夜に部屋着のままよくお持ち帰りを買いに来てくれる30歳過ぎの男性がいたんですけど、その人は商品を渡してお会計した後、必ず『ありがとう。いただきます』と言ってお店を出て行くんです。『ごちそうさま』と言ってくださるお客さんはたくさんいて、それはもちろん嬉しいんですけど、お持ち帰りの時の『いただきます』は本当に元気が出るんですよね」(Tさん)
店内で食べていく場合は「いただきます」と言う人も少なくないと思いますが、“お持ち帰り”の時は、確かにそのような挨拶は忘れてしまいがちかもしれません。Tさんのこのお話を受け、さまざまなお店でよく“お持ち帰り”を利用する筆者は、「いただきます」を実践してみました。すると…
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●年末年始も24時間お持ち帰りさせてくれる飲食店のありがたさ
多くの人が休む年末年始ですが、大手飲食チェーンの一部店舗は、24時間休むことなく私たちのお腹を満たしてくれます。1月1日と2日、深夜の東京・代々木や新宿周辺を歩いてみると、牛丼からカレー・ラーメンまで、「なんでも食べられる!」と思うほど、やはり多くのお店は営業している…。これは、日本に住む素晴らしさのひとつですよね。
そんな年末年始、筆者は、「オリジン弁当」「吉野家」「松屋」「すき家」「CoCo壱番屋」という5つの店舗で“お持ち帰り”で注文し、お会計を終えた後に「いただきます」と言ってお店を出てみました。
この心掛け、本当にオススメしたい気持ちでいっぱいです。
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●いつも以上に響く「ありがとうございました!」の声
“言霊”という言葉がありますが、実際に「いただきます」を口にすると、不思議なもので、普段食べる時よりも作ってくれた店員さんへの感謝の気持ちが芽生え、大切にひと口ひと口食べることができます。そして、「いただきます」と言ったことに呼応して店員さんが返してくれる「ありがとうございました!」は、食事をより美味しくしてくれるのです。
一度実践してみれば分かると思いますが、“お持ち帰り”で「いただきます」と言った際の店員さんからの「ありがとうございました!」は、想像以上に温かいものです。「ありがとうございました!またお待ちしてます!」と一言付いたり、厨房の奥からも声が聞こえてきたり…。それまで疲れた顔をしていた店員さんも、サッと笑顔になります。
目を見て「いただきます」と言うだけで、普段の淡々としたコミュニケーションが多幸感あふれるものに変わる…。Tさんのアルバイト体験談から、大切なことを教わった気がします。
なにより、どんな深夜でもあれだけ美味しい食事を作ってくれる店員のみなさんには、感謝の気持ちを忘れずにいたいですね。(写真は、松屋で深夜3時に購入した絶品の牛めしとお新香です)
(文/しらべぇ編集部)