公共の場で嘔吐した酔っぱらいに怒り「清掃代を払え!」
金曜日の終電間近の電車に乗っているとき、注意しなければならないのが酔っぱらいの存在である。
終電ギリギリまで飲んで、意識もハッキリしない状態でなんとか電車に乗った彼らは、車内にもかかわらず嘔吐する人がいるのだ。
気持ち悪くなってしまったのはわかるが、迷惑する人が周りにいることを考えてみてほしい。中には、その嘔吐の被害に遭っている人たちもいるのである。
■公共の場での嘔吐に清掃代を要求するのは約4割
しらべぇ編集部では、電車などの公共の場での「嘔吐問題」についてアンケート調査をとってみた。吐いた人に「清掃代をとるべきだ!」と思っている人は、全体で約4割。
電車内では、駅員が清掃している光景を見ることもあるだろう。
車内での嘔吐は珍しいことではないので、駅員は「ひとつのルーティン」として嘔吐を処理しているのであろうが、清掃費用が生じた場合には賠償義務が発生するとも聞く。
JR西日本勤務の20代男性H氏に、車内での嘔吐について話を聞いてみると…
「具体的なことは知らないですけど、民法的にはゲロを吐いた本人がその現場にいて『自分がやりました』と認めているなら、請求できなくもなさそう。嘔吐処理は不快でしかないので…できればやりたくない業務ですね」
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■嘔吐被害を受けた人の話
実際に酔っぱらいの嘔吐被害にあった人に話を聞いてみると、怒りと悲しみに満ちた思いを打ち明けてくれた。
①30代女性Aさんのケース
「就職活動をしていて、朝電車で面接まで向かっているときでした。私は席に座っていたのですが、目の前に立っていた男性がいきなり嘔吐。私は頭から吐瀉物をかぶりました。昼間なのに、お酒の臭いがしました。朝まで飲んでいたのかもしれません。
突然のことで何が何だかわからず、異臭の気持ち悪さとその場にいることの恥ずかしさで電車を降りました。とてもじゃないけど、面接になど行けませんでした。
あまりのことで気が動転し相手のことまで考えられなかったので、クリーニング代すら請求することができず…。クリーニング代で済むのかって話ですが、ああいう状況になったときに誰も助けてくれなかったのが悲しかった。
今でも電車で座ることが怖いです。また目の前の人が吐いたらどうしよう…と、いつも考えてしまいます」
②40代男性Bさんのケース
「家の近くに飲み屋があるせいか、ウチの目の前でゲロを吐くやつがいるんですよ。玄関の入口付近でやられてて、怒りがこみ上げてきましたね。
さすがにそのままにはしておけないので水で流しましたが、なぜ汚したヤツが処理しないんでしょう? 吐くぐらいなら最初から飲むなよって話です。今度現場を見たら清掃代ぐらい請求しようと思ってます」
周囲に迷惑をかけることをわかっていながら、自分の限界を超えるまで飲みすぎてしまう行為は改めたほうがよい。
Aさんのように精神的な苦痛をともなうケースを考えると、「酔っていたので記憶がなくて」との言葉では許されないこともある。
服などを汚された場合は「クリーニング代」を請求するのは可能だそうなので、被害者は泣き寝入りしないほうがよいだろう。
(取材・文/しらべぇ編集部・chan-rie)
【調査概要】
方法:インターネットリサーチ「Qzoo」
調査期間:2016年1月22日~2016年1月25日
対象:全国20代~60代の男女1,340名