休憩時間わずか6分!教員が語る苦悩エピソード3選
ベネッセ教育総合研究所によると、約6万人の教員のデータから教員実務の実態を調査した結果、教員の休憩時間が6分であることが明らかに。
今月8日には、中学校教諭を名乗るひとりのTwitterユーザーの悲痛な投稿が注目を浴びた。そこでしらべぇ編集部では、その実態を教員に取材してみることに。
①政治家を目指すべきか考えさせられる
「教師の世界は超ブラック体質で、あらゆることが不合理だと感じますね。僕は僕なりに誇りを持って仕事をしてますし、他の先生方も一生懸命されてますが。
一番やっかいなクラスの担任をされている先生は、朝6時から0時まわるみたいな外資系証券マンかいっていう生活をされていますね。中には、忙しすぎて昼ごはんを食べるのが部活終わりの6時半という猛者のような先生もいらっしゃいます。
ブラックなのは、勤務時間に関してだけでもないです。勤めている高校が底辺校なので、授業でも生徒を席に座らせるところから始まるのです。勉強に意義を見出してる生徒がほとんどいないから授業へのやる気がゼロっていうのと、教えている内容が低すぎて…やりがいが感じられないのも事実。
家庭環境が荒れていたりする子もいるし…なんだか日本の問題の最前線に立ってるなと感じます。教師よりも政治家にならないといけないんじゃないか? と思うことがありますね」(30代男性・高校教員)
教育現場の荒れ果てた現状に、政治家レベルでないと現状を変えられないという意見が…。
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②生徒の欠席連絡が教えてもないLINEに…
「勤務時間に関しては、部活を受けっ持っていると休日も出勤するので、休みもあまりない状況。それだけではなく、プライベートなことに関しても最善の配慮が必要です。
学校がある地元の駅付近では、いつ親御さんに遭遇するかわからないので、休日に友達と居酒屋に行くときも職場がある駅付近では飲みに行くことができません。
他には、SNSに気をつけています。どこで調べてきたかわからないのですが、欠席連絡で私のLINEに親御さんから連絡が入りました。
これには正直参りましたね。どこで情報が漏れるかわからないので、教師になってからSNSの投稿はしていません」(20代女性・中学教員)
芸能人並にプライベートに気を遣わなくてはいけないという実態も…。
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③文科省の調査や報告書の提出がある意味逆効果?
「私は独身なんですが、既婚者の先生は家庭を顧みずで働いていらっしゃる方も多いです。教師の子供が荒れる傾向にある理由は、なんとなくわかりますね。
もっとも厄介だなと思うのが、文科省の調査や報告書の提出。ほんとうに頻繁にあるので、ただでさえ忙しいのにこれに時間をとられて生徒と接する機会も減りました。何かが変わればいいんですけど、今のところ実感がない。
国が動いても学校によって全然違ってくるので、田舎の学校は体制が古いままのところが多いです。そこも問題だなと感じます」(30代女性・中学教員)
制度を良くするための文科省の調査が、教師の首を締めているのかもしれない。
今回の取材で、教員という職業がいかに大変かということを痛感させられた。現状のままでは、熱意を持ち続けて教員をやり続けるというのは厳しいのかもしれない。
教育現場は、早急に改善していく必要がありそうだ。
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(取材・文/しらべぇ編集部・ニートgoma)