兵庫県明石市がLGBT当事者の専門家職員を募集 弁護士の見解は…

兵庫県の明石市がLGBTの当事者を専門職員として雇用すると発表。12月から募集を始める。

2019/12/07 14:00


 

■弁護士が考える専門職員の必要性

森伸恵弁護士

筆者としては、兵庫県明石市の取り組みは喜ばしいことで大賛成です。弁護士として仕事をしていると、日々、LGBT当事者の方から相談を受けますが、その時に感じるのが『行政の閉鎖性』です。

行政の中には「この社会には男性と女性のみが存在し、異性を好きになる」という価値観を持つ方が多いのか、なぜか凄惨なLGBTいじめ・パワハラが行われているケースが民間企業よりも行政のほうが多いのです。

また、真摯にLGBT支援を考えたいという職員の方の中にも、どのように対応したら良いのか分からない、どのような施策がLGBT当事者の意向に沿ったものか知りたいという職員の方もいることでしょう。

そこで、明石市がLGBT当事者・専門家の意見を常時聞ける状態にして、LGBT当事者の意向を真に理解し、LGBT当事者が暮らしやすい、楽しく生活できる市にしていこうと取り組まれることは素晴らしいことです。


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■他への波及に期待

また、今後の方針を見ますと、「パートナーシップ制度の導入」「性別を問わない公衆トイレの整備」「学校での制服のあり方」「市営住宅の入居要件の見直し」など、LGBT当事者の方がまさに悩んでいることばかり。

専門家によって具体的な改革が行われるのは歓迎すべきことです。兵庫県明石市をきっかけに他の地方自治体にも広がっていったらと願っています。

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(文/レイ法律事務所森伸恵弁護士)

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