イタリアで飲食店経営の日本人女性が新型コロナ差別被害 「顔を見て逃げられる」

イタリア南部で日本人女性が新型コロナウイルスにより差別を受ける その内容とは

2020/03/03 10:40


 

■子供が「中国人だよ」

さらに、直接投げかけられた言葉で傷つけられることもあったという。


「それから今日に至るまで仕事柄毎日のようにスーパーへ買い物に行くと、そのたびに全員ではないですが、私の顔をみるなり逃げて行ったり、即座に口に被せものをされたり、私が並ぶレジには並ばなかったり、一度は子供が私のことを見てすぐにお母さんの所へ走って行き、『中国人だよ』と耳打ちしていました!


昨日も今日も買い物に行くたびに人目が気になり、ナポリの歯医者に行かないといけないのですが、これもまた気が重いです。昔、SARSの時もかなりここで嫌な思いをさせられ、またそれが蘇ってしまったと心苦しい思いでおります…。


ですが、ありがたいことに気にせずにお店へ買い物にいらしてくださる方々も沢山いらっしゃいます。そんな方々に日々心救われているのも確かです。


近所には4、5軒、安く中国製品を売っているお店があるのですが、今はどこもガラガラです。そんな中、私のお店にはお客様が足を運んでくださるのです。早くこの嫌な時期が過ぎてくれるのを祈るばかりです」



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■感染拡大しないよう確実な対策を

日本からも感染症危険情報が出ているイタリア北部のエミリア・ロマーニャ州、ロンバルディア州、ヴェネト州から離れたイタリア南部かつ、観光客でない長期間イタリアに住んでいる日本人にも差別被害が起きていることは、非常に心苦しい。

また、こういった差別被害を受けるのは想定外だったのかも聞くと「SARSの時にも本当に嫌な思いをしたので想定内ではありました」という。

唯一理解のある周辺の住民が来店してくれることが救いだが、アジア発の感染症が起きるたびに多くの命が失われるだけでなく、差別被害を日本人が受けていることを考えると差別の防止を啓蒙することも大事。

また、なによりも発生国にはこのような疫病が発生・拡大しないよう確実な対策を取ってもらいたいと心から願うばかりである。

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(取材・文/しらべぇ編集部・熊田熊男

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