都内歯科医が悲鳴あげる“ウクライナ侵攻”の悪影響 「こんなこと初めて…」

ウクライナ侵攻で続く値上げラッシュは、歯科医にも波紋を広げて…。

2022/03/22 06:00


 

■「治療費に上乗せできない」

そうなると、今後、歯科医の治療費も上がるのだろうか。前出の歯科医は否定する。

「銀歯は患者の保険適用。材料費が一気に高くなっても治療費を同時に上げるというわけにはいかず、医院側で負担せざるを得ない。治療すればするほど赤字になってしまうんですよ」(前出・歯科医)。治療に必要な物の値段が上がっているのに、それを患者に求めることができないところが頭の痛い問題だ。

この歯科が取引をしている、歯科材料を扱う総合商社にこの件について問い合わせたが、混乱が続いているせいか「回答できない」と返答があった。


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■日本歯科医師会が要望書を提出

ウクライナ情勢が歯科医に打撃を与えているのか。日本歯科医師会に問い合わせると、「断定はできないため、コメントできない」としたが、「3月16日にホームページでリリースを出している」と記者を案内した。

それによると、日本歯科医師会は15日、政府に対して、歯科用金属の安定供給を求める要望書を提出。要望書では、ウクライナ侵攻の影響で金やパラジウムの価格が急騰していること、さらに今後戦争が悪化した場合、医療現場における歯科用金属材料の入手が困難になることへの懸念を表明している。

その上で、国民へ安心かつ安定的な歯科医療提供を確保するために、国として必要な措置を講じるよう要望したという。とはいえ、この問題の解決策は、やはり1日でも早く平和が訪れることだろう。

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(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人

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