国技館で開催されたイベント、何かがおかしい　「地獄のような光景」と思いきや…

高校野球の甲子園やラグビーの花園といった具合に、あらゆるスポーツには「聖地」と呼ばれる舞台が存在するもので、日本の国技・相撲の聖地といえば、やはり東京墨田区の「両国国技館」である。

なお以前ツイッター上では、そんな相撲の聖地で開催された「予想外すぎるゲームイベント」に注目が集まっていたのをご存知だろうか…。

【話題のツイート】この光景、とんでもなくシュール

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■国技館で開催されたのは…

今回まず注目したいのは、大田区議会議員・おぎの稔氏が10月29日に投稿した1件のツイート。

こちらの投稿には「わんぱく相撲全国大会、両国国技館でエドモンド本田しか使えないイベント開催中」と、一読しただけではよく分からない内容の文言が綴られており、添えられた写真を見ると…。

そこには「エドモンド本田チャレンジ in わんぱく相撲全国大会」と大きく記された看板のもと、大勢の子供たちが格闘ゲーム『ストリートファイターⅤ』（以下、スト5）にて、力士ファイターであるエドモンド本田（以下、本田）を操作している異様な光景が収められていたのだ。

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■果たして「本田」とは…？

本田は大人気格闘ゲーム『ストリートファイター』シリーズの、1991年の大出世作『ストリートファイターⅡ』（以下、スト2）にて初登場となったキャラクター。

現在にまで脈々と続く「格ゲーの根幹」を築き上げたと断言できる『スト2』だが、各キャラクターのデザイン・設定はなかなかにぶっ飛んだものが多く、幼い頃に同作をプレイした影響で「インド人は手足が伸びて、口から火を吹く」「ブラジル人は体から電気を放出できる」といった勘違いをしていた人も少なくないだろう。

本田もそうした「ぶっ飛んだキャラ」の一角であり、力士然とした佇まいだけでなく、なぜか顔に歌舞伎の「隈取り」を施して日本文化の要素を全面的にアピールしているのは序の口。

相撲の代名詞である張り手を繰り出す「百烈張り手」はまだ理解できるが、地面と垂直になり真っ直ぐの状態に飛行して頭突きを喰らわす「スーパー頭突き」や、空高く飛翔してヒップアタックを決める「スーパー百貫落とし」といった具合に「相撲って何だったっけ…？」と、冷静になって考えてはいけない必殺技が揃っているのだ。

いわゆる「イロモノ」要素の強いキャラだけに「相撲の聖地で本田縛りのイベントが開催されている」という報せは多くの格ゲーマーに衝撃を与え、前出のツイートは投稿からわずか数日で4,000件ものRTを叩き出すほど大きな話題に。

他のツイッターユーザーからは「イベントも開催場所も内容も、全てが良すぎる」「会場から聞こえてくるであろう音を想像すると、フフッてなりますね」「微笑ましい内容で、地獄のようなイベントやってんな…」「これぞeスポーツ」といった具合に、称賛とツッコミの声が多数寄せられていたのだ。

果たしてこちらのシュールすぎるイベントは、どのような経緯で実施されたのだろうか。今回は、こちらのイベントを運営する「東京青年会議所」および「日本eスポーツ機構」（以下、JESPO）に詳しい話を尋ねてみることに。

すると、本田も思わず百貫落としで月までぶっ飛ぶ、衝撃の舞台裏が明らかになったのだ…。

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■それにしても開催者、ノリノリである

話題のツイート投稿主・おぎの氏も所属する「東京青年会議所」に詳しい話を聞いたところ、「エドモンド本田チャレンジ」以外にも、わんぱく相撲全国大会の会場内では、様々な催し事が実施されていることが判明。

というのも「わんぱく相撲全国大会」は、日本国内200地区の予選大会から勝ち上がった小学4年生から6年生の選手らが一堂に会する「小学生対象で最大規模の相撲大会」であるため、敗退した選手らが大会終了までの時間を持て余さないよう、子供たちの興味を引くユニークなイベントを随時実施しているのだ。

東京青年会議所の担当者は「私どもが『スト2』世代ということもあり『相撲といえばエドモンド本田！』と、自然に決まりました」「好評のようでしたら今後の開催も視野に入れております」と、開催までの経緯や今後の展望について語ってくれた。