『蝸牛』をなんと読む? 触ると引っ込む頭の角がその名の由来になったという説も

陸に住む巻貝のうち、殻が丸いものを指すことが多いという。

2023/11/12 04:00

かたつむり

内耳にある聴覚を司る感覚器官の「蝸牛」は、この生き物に形状が似ていることからその名がつけられたという。



 

■「蝸牛」は何と読む?

Sirabee編集部が全国の10代~60代の男女1,000名を対象に「蝸牛」の読み方に関する調査を実施したところ、全体で85.7%の人が「かたつむり」、14.3%の人が「かき」と読むと回した。

「蝸牛」を何と読む?

「かたつむり」と読む人は男性が82.9%で女性が88.3%。「かき」と読む人は、男性が17.1%、女性は11.7%という結果に。


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■正しくは「かたつむり」

「蝸牛」の正しい読み方は、「かたつむり」。陸生有肺類巻貝のうち殻を持つものの通称で、生物学的に特定の分類群を指すものではないそうだ。ザックリと、殻がないものは「ナメクジ」、殻があるものは「カタツムリ」、「マイマイ」、「デンデンムシ」、「蝸牛(かぎゅう)」などと呼ばれている。

その中でも、「カタツムリ」は丸い殻を持つものを指すことが多く、細長い殻を持つ種や、殻に蓋を持つ種がカタツムリと呼ばれることは少ないようだ。


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■「笠つぶり」「潟つぶり」「片角振り」

その名の語源については、「笠」を被っている、「笠」に似ているということで「笠=カタ」と、巻貝を意味する「ツブリ」でカタツムリになったという説、潟に住む巻貝を意味する「潟つぶり」から来ているという説、頭の角の様子を表現した「片角振り」から来ているという説など諸説ある。

また、頭の角が牛を連想させることから「蝸牛(かぎゅう)」と呼ばれるようになったという説も。漢字表記にはこの字がそのまま使われている。


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■「かき」の漢字は「牡蠣」

「かき」は漢字で「牡蠣」と書く。イタボガキ科とベッコウガキ科に属する二枚貝の総称で、岩やほかの貝の殻などの硬いものに付着する。しっかりとくっついたものを掻き落とす動作や、殻を取るための動作から「かき」という名がついたと言われている。

漢字表記に「牡」という字が使われているのは、中国では牡蠣が全てオスだと考えられていたからだという。牡蠣には雌雄同体の種があり、外見上の生殖腺が同じであるため、全てがオスに見えたのかもしれない。

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(取材・文/Sirabee 編集部・蒼羽 結

【調査概要】
方法:インターネットリサーチ
調査期間:2023年6月29日~2023年7月3日
対象:全国10代~60代男女1,000名 (有効回答数)

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