虹のステッカー掲示店舗のクラスター化で小池都知事に焦り「意識を高めて…」
東京都の小池百合子都知事は、「感染防止徹底宣言ステッカ-」が掲示された店舗でクラスターが発生したことに苦言を呈した。
東京都の小池百合子都知事は14日の定例会見で、新型コロナウイルス感染防止対策を実施していることを示す「感染防止徹底宣言ステッカー」が掲示された店舗で、クラスター(感染者集団)が発生したことに対し、改めて掲示の意義を考えるよう訴えた。
■コロナだけでなく熱中症にも注意
13日に判明した東京都の新規感染者数は206人。うち、重症患者は21人にのぼった。それについて小池知事は「重症の方をいかに抑え、出さないようにするかが大きな課題だ」と力説した。
コロナに加え、熱中症にも警鐘を鳴らす。多い日で1日200人以上が救急搬送されるなど、命に係わる危険な暑さが連日続いてるためだ。
熱中症の発生場所の4割は自宅で発生しており、エアコンを使わずに自宅で過ごし体調を崩す人もいるといい、「屋内で過ごす場合は、エアコンと扇風機の利用を。密閉回避のため、換気もおこなってください」と呼びかけた。
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■フワちゃんに協力を要請
虹のマークが描かれ特徴的な、感染防止徹底宣言ステッカーは、13日時点で20万件近くダウンロードされているという。
これまで以上に周知を求めるため、今回、ユーチューバーのフワちゃんとタッグを組み、東京都のHPやYouTube上で、フワちゃんが掲示を呼び掛ける動画の配信を開始した。
都庁で対談もおこなったといい、「なかなかしっかりした考えをお持ちですね。心強く感じる。英語も堪能なので、都内在住の外国人の方々に向けて、英語でも元気に発信してもらっている」と、新たな“仲間”を歓迎した。
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■クラスターは起きたが…
だが、このステッカーが掲示されていた東京・江戸川区のフィリピンパブで、クラスター(感染者集団)が発生するなど、ステッカー=安全というメッセージが根幹から揺らぎ始めていることについては、焦りも見える。
「店の方々にとっては、責務としてやってもらいたい。ただ、お客が店員に『フェイスシールドを外せ』と要求したこともあったと耳にしており、店と利用者、両方の意識を高めて対応することで、本来の目的である感染拡大を防げるはずだ」と、改めて高い意識で対策を組むよう求めた。
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(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)