「キスさせて」「下着くれ」 女性の政治進出を阻む「支援者によるハラスメント」の実態

塩村あやか前都議や三宅雪子元衆院議員も被害を受けたという「支援者・有権者によるセクハラ」が横行しているという。

2018/12/16 17:30


 

■SNSによって美人議員がアイドル化

女性議員ハラスメント被害に詳しいフェミニストの高橋昌美さんは語る。

「SNSの出現によって、政治家が気軽に連絡できる相手になり、いわゆる美人議員は手の届くアイドルような状態になってしまった。


私はデモや集会をよく取材しますが、日本共産党の吉良よし子さん塩村あやか前都議といった美人議員と呼ばれる女性の写真ばかりを撮る追っかけが何人もいるのを目の当たりにしました。


おまけに、議員は公に報じる職。だから、相手のプライベートなどおかまいなしで、メッセージを送ったら返信して当たり前、体を触れるのも有権者とのふれあい・スキンシップと勘違いしてしまう。


議員にとってはSNSは武器ですが、炎と同じで取り扱う技術が必要で、下手をすれば火傷する。政治家がネットを通じて有権者と近づきすぎることは、時に危険を伴うと自覚すべき時かもしれません」


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■有権者の中にもある蔑視

女性議員や候補が増えたとしても、有権者の変化こそが重要だと語る。

「また、女性議員を増やそうという気運が盛り上がり、来年の統一地方選挙で、立憲民主党は候補者の4割は女性にすることを決めました。国民民主党は候補者の3割を女性候補にするとしています。


日本はジェンダーランキングで常に下位にあり、女性が政治進出するのはまことに喜ばしいことです。


しかし、有権者の中にもある『女性への蔑視・ハラスメントをしても公人なんだから構わない』という意識が変わらなければ、女性候補が被害に遭うケースが増えるでしょう。


会社内や大学のセクシュアル・ハラスメント対策は『セクハラ』という言葉が流行語大賞に選ばれたときよりは、かなり進みましたが、女性候補・女性議員へのハラスメントの意識は低い。


啓発していくことが必要なのではないかと思います。このような『女性議員ハラスメント』がなくなり、真の意味で多様性が尊重され、多彩性が発揮されることを希望します」

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((取材・文/France10・及川健二 取材協力/武野武志)

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