飲んでにこにこ「えびす顔」になる『福顔』 三条市唯一の酒蔵で超軟水を活かして

「いからし」と読む五十嵐川の伏流水は県内でも指折りの超軟水だ。

2018/02/14 22:00


 

■契約栽培の田んぼで田植え・稲刈りに参加

福顔酒造

こだわりのコメで醸す酒は純米になる 酒造りで最も大事にしていることは「地産地消」だという。従って原料米も地元での契約栽培が主体。

五百万石を使い地元で古くから愛されている『福顔』、五百万石と越淡麗を使った『越後五十嵐川』、山田錦で醸す『越後平野』が3本柱だが、山田錦以外は地元産。

「越淡麗は10年ぐらい前から契約栽培をしてもらっています。どうしたらいい酒米ができるか研究しながら。全量買い取りが前提です。田んぼが近くだから、田植え・稲刈りに参加していますよ」


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■「地産」と「地消」にこだわり

その越淡麗が十分に収量をまかなえるようになって、創業120年記念に『福顔特別純米酒』を発売。1年熟成させて出荷したという。契約栽培の越淡麗を100%使用、精米歩合は60%だから吟醸酒規格なのに、その表記はない。

これだけコメにこだわれば、蔵で醸す日本酒全てが純米酒となる「全量純米蔵」を目指すのも当然の流れだろう。しかし、小林社長は「地産」だけでなく「地消」にも重きを置いていた。

「純米蔵宣言といきたいところですが、純米に慣れ親しんでいない地元が大切なので、全量は難しいですね」


実際の規格よりもワンランク低い値段設定で、コストパフォーマンスの良さに定評があるのも、飲んだ人の福顔にこだわる創業以来のDNAなのだという感を強くした。

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①『宇寿屋 純米大吟醸』
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