「無理やりキス」は強制わいせつでも「ハグや手つなぎ」は? 境界線を弁護士に聞いた

著名な芸能人も逮捕されて注目の「強制わいせつ罪」。「無理やりキス」は唇以外でもNG? ハグや手をつなぐのは?

■無理やりキスはどこでも犯罪? ハグや手つなぎは?

今回の報道では「無理やりキスしようとした」と報じられているが、キスは唇同士だけでなく、おでこや頬、手の甲や首筋など、さまざまな部位にする行為。どこにキスするのが強制わいせつになりうるのだろうか。

また、手をつなぐくらいでも犯罪に問われるリスクがあるのか、聞いたところ…

松下弁護士:キスをした部位については、基本的には「唇にキスをした事案」が強制わいせつとして問題になると思われます。

 

また、強制的だとしても「手をつなぐ行為」では、強制わいせつとまでは言えないと思われます。

 

では、欧米では挨拶にもなっているハグは、どうなのだろうか。

松下弁護士:単なる抱擁はわいせつ行為には該当しないと思われます。もっとも、体を密着させて陰部を押しあてたと認定されれば、それが強制わいせつに該当する可能性も十分あると思われますが…。

 

ただ、たとえば着衣の上から女性の臀部を撫でた行為について、わいせつ行為と言っている裁判例もあれば、そうでないという判断をした裁判例もあります。

 

密室で行われたとか、わいせつ行為の時間の長さとか、そのときの状況によっても認定は代わってくるので、部位だけで一律に判断することは難しいでしょう。

 

■加害者・被害者にならないために

男性・女性ともこうしたトラブルを避けるためには、どのような配慮が有効なのだろうか。

松下弁護士:強制わいせつの事件では、相手の同意があったと勘違いしてわいせつ行為をしてしまった、というような事件が多くあります。勘違いであっても、同意なく行われたわいせつ行為については、強制わいせつ罪が成立します。

 

少しでも相手が嫌がっていると思ったら、決してわいせつ行為を行ってはいけません。また、例えば上司や先輩に対しては、相手もはっきりとした拒否をすることが難しい場合がありますので、注意が必要です。

 

他方で、加害者の側で、同意があったと勘違いしてしまってもおかしくない状況であったことが証明できれば、罪に問われない場合もあります。

 

同意があったかどうかは、被害者の事件前後の行動等によっても判断されますので、被害者とならないためには、きっぱり拒否をすることが大切です。

 

また、密室に二人きりになるなどの状況は、できるだけ避けるようにしましょう。それでも被害に遭ってしまった場合には一人で我慢せず、速やかに警察や弁護士に相談するようにしましょう。

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(取材・文/しらべぇ編集部・タカハシマコト 取材協力/レイ法律事務所 松下真由美弁護士

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